農業と林業を繋ぐ~石川農園の取り組み

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緑がいっぱいで豊かに見える山も森も、自然のままではいられない。
地盤の強い健康な森になるためには、きちんと間伐をして太陽の光が届くようにしなければいけない。
――石川農園代表の石川右木子さんがご自身の農地の周りの山を見て、農業を通して森のために何か出来ないかと考えたのは、もう何年も前のこと。
今年その想いが形になり、リニューアルオープンしたイチゴ農園に薪ボイラーと薪ストーブが導入されました。
山で出た間伐材を燃料としてハウスや土をあたためることで、農業と林業を繋ぐ。この取り組みについて報告するため、3月5日恵那市長を表敬訪問されました。

石川農園代表 石川右木子さん(隣は太田敦之市議会議員)

もともと環境問題に興味があり、そのような視点で物事を見てきたという石川さん。農園のある上矢作町は水力・風力・そして木の力が揃った貴重な場所で、日本や世界でも有数の「エネルギー最先端の町」になり得る場所であるとおっしゃいます。
限りある資源である石油の代わりに、今回再生可能なエネルギーである間伐材を利用した取り組みをスタートできたことについて、ようやく自分の思いを形にして発信できるようになったと嬉しそうに語ってくださいました。

いしかわイチゴ農園のパンフレット

上矢作町は矢作川水系の源流域にあたる場所。水を通して豊田や岡崎などにお住まいのたくさんの方々と繋がっています。
水を育むのは山。その山の手入れの一助となる動きを起こされたことで、矢作川水域の多くの人々への使命感も新たにされたそうです。

報告を受けて小坂喬峰恵那市長は「食料自給率だけではなく、エネルギー自給率も市として100%を目指したい。外で何かあっても生きていけるという安心感を持てることは、何にも代えがたいもの。石川農園さんで始まったこのような取り組みを町全体に広げて、上矢作の資源をより魅力的なものにできれば」と、今後に向けて前向きな気持ちを返されました。

小坂喬峰恵那市長と石川代表

報告が終わってからもエネルギーの自給について、少しでも多くの事業者を巻き込んで取り組みたいとお気持ちを伝えてくださった石川さん。
石油から間伐材への「エネルギーの逆の最先端」という考え方がたくさんの方に広まり、いつの日か上矢作の強みになるようジバスクラムも出来る限りお手伝いをしていきたいと思います。