DMO視察報告~茅野市・下呂市

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6月9日㈮と22日㈭の2日間、ジバスクラム恵那は登録DMOとしての活動内容をより一層深めるため、茅野市と下呂市に視察に行ってまいりました。
いずれの市でも、地域全体としてお客様を呼び込むための、包括的な活動の中心としてDMOが機能していて、学ぶべきことがたくさんありました。
これからの恵那にどのように落とし込めるのか?
まずは学んできたことをご報告させていただきます。

■一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構の視察

1回目の視察でお邪魔したのは「ちの観光まちづくり推進機構」様。
https://navi.chinotabi.jp/aboutus/
DMOとして茅野市内にある10の観光協会を取りまとめているこちらの法人は、市内の観光事業者を会員とし、目的に沿った委員会に分かれ、市全体として誘客を図るため力を尽くしていらっしゃいます。
特筆すべきは何よりも市内の観光協会、ひいては観光事業者の意識を同じ方向に向け、同じ理念を持った人材を育成し、組織としての力を高めていらっしゃること。
その規模の大きな力は、市全体の包括的な活動にダイレクトに繋がり、さらには体験やアクティビティなどの自主事業を次々と生み出す要因にもなっています。

そんな茅野で今最も熱い事業が「ちの旅 ヤマウラステイ」。
https://yamaurastay.jp/
集落の中の古民家に滞在し、丁寧で上質な「日常」を過ごすというコンセプトの宿泊事業で、古民家の場所は非公表。
日本の多くの地域が失った、五感で日々を感じながら暮らす生活が残る「山浦」の地で、「山浦」の日常に入り込んで過ごすことができる懐かしくも贅沢なステイが、今注目を集めています。

古民家を改造したゲストハウスは、昔懐かしい雰囲気をたたえながらも洗練されていて、山浦で過ごすからこそ得られる静かな時間や地元食材を使った食事、さらには充実したアクティビティも用意されていて、多くの宿泊客が惹きつけられる理由が手に取るように伝わってきました。
恵那市にもきっと、さらに多くの方々に喜んでもらえる魅力がある!そう強く感じながらの視察となりました。

■一般社団法人下呂温泉観光協会の視察

2回目の視察は同じ岐阜県内の下呂温泉観光協会様へ。
https://www.gero-spa.com/
2011年から観光協会の1セクションでDMOとしての活動を始められ、現在では観光協会そのものが登録DMOとなっています。
こちらのDMOでは早くからマーケティングの重要性を認識され、10年以上にわたり市役所と役割分担しながら、数字に基づいた分析を徹底的にやってこられました。
現在では全国の観光地がそのマーケティングをモデルにし、3日に一度は視察を受け入れるほどの結果を生み出されています。

街全体からデータを収集できる状況が完成されていること、国の事業を活用する情報収集がなされていること、そして常にデータを分析して先読みが行われていること。
10年間の蓄積の結果、団体のお客様が減った時も、コロナでインバウンドのお客様が減った時も、あらかじめ状況を把握・対策することが出来た下呂温泉。コロナ禍を過ぎた現在もその価値を失うことなく、全国にその名を轟かせているのは、皆様よくご存知かと思います。

観光協会の部会にはやはり関係事業者の方々や商工会関連の方が入られるそうですが、任期が過ぎても仕事を辞めることを拒むほど、部会のメンバーは熱い気持ちを持った方が多いそうです。
DMOが中心となり街を一つにして同じ方向に動かすためには、必要な力を一か所でまとめて生かせるように、既存団体の重複がないようにすること、隙間のない組織を作ること、結果完璧なプラットホームを作ることが大切だと、会長の瀧康洋さんは教えてくださいました。
登録DMOとして恵那市を引っ張るために、今私たちに不足していることや、着手すべき課題がはっきりと見えた視察になりました。

登録DMOとなって1年。恵那市として出来ることは何か、今やるべきことは何か。これからも視察を重ね、進むべき道を手繰り寄せていきたいと思います。